『ピエルソン・キュヴリエ』

ピエルソン・キュヴリエはモンターニュ・ド・ランスのグラン・クリュ、ルーヴォワに拠点置き、1901年から続く歴史あるワイナリーです。
合計14haの畑を所有しており、その内本拠地であるルーヴォワの畑は12ha。
その他の2haはブジー、アンボネイ、アイ、ル・メニル・シュール・オジェという錚々たるグラン・クリュに加え、フォンテーヌ＝シュル＝アイ、キュミエール、ダムリー、ブルソー、トレパイユ、ビスイユ、アヴネ、トージエール＝ミュトリーにあります。

ルーヴォワは人口300人ほどの小さな村で、ブドウ畑も17あるグラン・クリュの中で3番目に小さく40haのみ。ブドウ栽培に従事している生産者はわずか14人しかいません。
同じくグラン・クリュであるブジーの西隣に隣接し土壌も類似しており、ブジーに共通する骨格や果実感が感じられますが、より標高が高く、すぐ近くの森から冷気が下りてきて風通しが良いため、涼しげで可憐なキャラクターが同時に備わります。

現当主は3代目フランソワ・キュヴリエ。
「自分のやることを信じる、それが最も重要なことで情熱というものだ。ワインはその瞬間の感情であり、ワインメーカーの心の反映である。努力なくして結果はない。ワインはワインメーカーの作品である。出発点が何であれ、重要なのは道である」という誇り高い理念の下、日々実直にブドウ栽培とワイン造りに向き合っています。

醸造は伝統的な方法に則しており、ゆっくり丁寧にプレスした果汁を、基本的にはステンレスタンクで発酵・熟成させた後、24~36ヶ月間の瓶内熟成を行います。
ルーヴォワで栽培されたブドウ100%から生み出されるミレジメは、より複雑で重厚な風味をワインに与えるために、一部はバリックでも発酵・熟成を行った後、60カ月以上瓶内で熟成されます。
“ブドウはテロワールの果実である”という考えからテロワールの表現を重んじ、醸造的介入は最小限に留めることを大切にしています。

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